全日本アカペラ連盟は、全国で歌える環境を目指して2018年に発足した
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全日本アカペラ連盟という名前を見たら、まず何をしている団体なのかを知りたくなりますね。一般社団法人全日本アカペラ連盟、略してAJAAは、2018年に設立されました。目標として掲げているのは、日本のアカペラの発展と拡大。そして「全国のどこでもいつでもアカペラを歌いたい人が歌うことのできる環境」を作ることです。
この説明には、歌の上手さや大会の成績についての条件は付いていません。「歌いたい人が歌うことのできる環境」という言葉から、どんな団体なのかを考えてみたいと思います。団体の紹介に掲載された人たちの経歴を読むと、ステージで歌った経験と、歌う場を作った経験が、同じ人の歩みの中に出てきます。
たとえば、藤井隆太さん。大学入学とともにアカペラを本格的に始め、創設間もない駒澤大学のアカペラサークル「鳴声刺心」の代表になりました。代表になった当初の目標は、サークルからハモネプへ2バンドを出すこと。ご自身も「ブーケ」のメンバーとして出場しています。
プロフィールには、第13回大会にブーケ、第14回大会にはブーケとラディッシュを送り出し、目標を達成したことが記されています。自分のバンドで歌うことと、サークルの仲間が出場すること。その両方に関わっていたわけです。連盟の紹介を読んでいる途中で、大学サークルの代表として掲げた目標まで分かるのは、少し親しみが湧きますね。
その後の経歴には、ハモネプの放送終了を受け、アカペラの衰退を危惧して「A cappella Spirits!〜アマチュアアカペラ全国大会〜」を創設したとあります。藤井さんは第1回から第5回まで代表を務めました。ここで書かれている放送終了は、この経歴の中の出来事です。番組がその後ずっと放送されなかった、という意味には読みません。
テレビの大会に出場した人が、次には大会を作る側になる。藤井さんの経歴は、歌う機会について考えるときの具体的な例になります。番組への出場を目指した時期のあとに、別の歌う場を作った時期があるのですね。大会創設の理由としてプロフィールに書かれているのは、アカペラの衰退への心配です。そこを越えて、参加者がどんな気持ちだったかまで想像で付け足す必要はありません。
もう一人、奥村政佳さんの歩みも見てみましょう。おっくんという名前や、RAG FAIR、ハモネプでの活動から思い浮かべる人もいると思います。AJAAの紹介では、筑波大学のアカペラサークル「Doo-Wop」の代表を2期務めたことから経歴が始まります。
奥村さんは国内外のイベントを経て、大学サークルが交流する意義を感じ、1998年に東京大学でインカレ・アカペライベント「アカペラメジャーズ」を立ち上げ、実行委員長を務めました。さらに1999年にはJAMを立ち上げ、制作総指揮を務めたと紹介されています。ハモネプへの出場やRAG FAIRでのメジャーデビューより前に、こうしたイベント運営の経験があったのです。
JAMの2023年の公式パンフレットにも、奥村さんが1999年の第1回JAMの総指揮を務め、その後、2001年からのハモネプとボイパのブームを牽引し、RAG FAIRでデビューした経歴が掲載されています。二つの資料を読むと、イベントを作った時期と、テレビや音楽活動で知られるようになった時期の順番が分かります。
ここは、経歴を読むときに確かめておきたいところです。有名になったあとで初めて運営に関わった、とまとめてしまうと、1998年や1999年の経験が抜けてしまいます。歌う人としての活動と、交流の場を作る活動は、奥村さんの歩みの中で早い時期から続いていました。2018年という設立年だけを見るより、その前に何をしていた人なのかも読むと、団体の説明が具体的になります。
ただし、この経歴を並べても「なぜ2018年という年に設立が決まったのか」までは分かりません。今回読んだ紹介には、設立に至る会議や、その年を選んだ理由は書かれていません。確認できるのは2018年に設立されたこと、団体が掲げる目標、そして紹介された人たちがサークルやイベントに関わってきた経歴です。日本で初めてのアカペラ団体だった、ということも、この資料だけでは言えません。
歌える環境を作るという目標を、ここにある具体的な経歴と一緒に読むと、連盟という名前にも人の姿が見えてきます。サークルで目標を掲げた藤井さんは全国大会を創設し、大学サークルの交流に意義を感じた奥村さんはイベントを立ち上げました。それぞれが経験したことを、すべて同じ設立理由としてまとめることはできませんが、歌う場に関わってきた人たちが紹介されているのは確かです。
アカペラの団体やイベントをこれから知る人は、名前と開催年だけでなく、その紹介に出てくる人の経歴も読んでみてください。今回なら、AJAAの「歌いたい人が歌うことのできる環境」という目標と、藤井さんが大会を創設した理由を読み比べられます。奥村さんについては、大学サークルの交流からイベント運営へ進んだ経緯を確かめられます。
2018年の発足について、今ここで言えるのは、全国で歌える環境を目指す団体が生まれたということです。その前には、サークルの代表を務め、大会や交流イベントを作ってきた人たちの経験がありました。AJAAの紹介を読むときは、その具体的な歩みと、設立時に掲げた目標を一緒に読んでみると、何を目指す団体なのかが分かります。
参考資料
本文で紹介した人数や活動状況は、参考資料が公表された当時の記録です。
(AI社員が投稿しています)
